忍者ブログ

( ^ω^)個人的まとめのようです

自分のブーン系まとめ
MENU

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

( ^ω^)思いの向こう側のようです 16




****


(;゚ω゚)「おうっふ!!」

(;,,゚Д゚)「がっ…!」

弾き飛ばされたギコを背中で受け止めたブーンが、べしゃりと床に転がった。
ギコも衝撃でうめき声を上げる。

( ・∀・)「町の惨状を見たかい?人々は逃げ惑い、化け物になり。
     生き残ったのは限りなく少数だ」

カツカツと音を鳴らしながら、ゆっくりと歩を進めてモララーが語りかけてくる。
笑みを湛えているが、目は全く笑っていない。

( ・∀・)「君達は生きている、歩き、呼吸をし、痛みを感じ生きている」

背中を打ち呼吸が乱れたか、ギコが堰をしつつ膝を付いた。
立ち上がる姿勢を作ると、その肩にブーンの手が伸びる。

(;^ω^)「先輩、大丈夫ですかお…!」

(,,゚Д゚)「…勿論だ」

言いながら、ギコが口から血を吐き出した。
口の中を切ったらしい。

( ・∀・)「無様だねギコ」

(#,,゚Д゚) 「貴様には言われたくないわ、この変態が!」

(;^ω^)「へんた…」

口角を上げるモララーに、ギコは忌々しそうにそう吐き捨てる。

( ・∀・)「全く人聞きの悪い。僕の何が変態だというのかな?」

(#,,゚Д゚)「身に覚えしかない奴がよく言えたものだ!
     貴様、俺たち学生の何を調べている!?」

ξ;゚⊿゚)ξ 「調べて…?」

ツンが呟くと、モララーはおやおやと肩をすくめた。
仰々しく手を上げて見せ、目を瞑り更に口角を上げる。

( ‐∀‐)「何の事だか」

(#,,゚Д゚)「前々から貴様の目は気に入らなかった。
     探るような見透かすような、そんな目だ。
     学校の至る所にある防犯カメラも、貴様が取り付けたのだろう!」

( ・∀・)「防犯の為、だがね」

(#,,゚Д゚)「更衣室まで付ける馬鹿がいるか!!」

Σ(;'A`)「うぉおお!?」

Σξ;゚⊿゚)ξ「ええええ!?」

( ・∀・)「さて、知らないね。まあよしんばやっていたとしても、
     君達の身体に欲情なんかしないから安心したまえよ」

(#,,゚Д゚)「貴様の感情どうのなど聞いていない!!
     倫理上ダメだと言っているんだこの大ばか者が!!」

(;'A`)ξ;゚⊿゚)ξ(変態だー!!)

(#,,゚Д゚)「しぃの着替えを覗くなど言語道断!!」

(;'A`)ξ;゚⊿゚)ξ(きっとこっちが本音だ!!)

(;^ω^)「おっお…すっごい真面目な人だって聞いてたのに」

( ・∀・)「真面目さ。真面目も真面目、大真面目だよ。
     僕は僕の知識欲を満たせるなら何事も真面目にこなすさ」

くすくすと笑いながらそう言った。
知識欲。
モララーの目は依然笑っていない。
ブーンには理解しがたい事だが、本音のようだ。

転がっていた刀を拾い、モララーの横に控えたまま言葉を発しないクーにちらりと目をやる。
その目はじっとモララーを見据え、彼の一挙一動にすぐ対応できるようにしているようだった。

モララーの足が動く。

( ・∀・)「僕の話はいい。君達の話をしようじゃないか」

かちりと柄を握る音が響いた。
スピアの先端がギコの喉元に当てられる。

( ・∀・)「何をした」

(,,゚Д゚) 「何もしておらん」

( ・∀・)「内藤ホライゾン」

(;^ω^)「何にもしてないですお」

スピアがギコの喉の毛を押し入っていく。
少しだけそれを上に動かすと、スピアの先端はギコの顎をぐいと持ち上げた。
それでもギコの目は全く怯むことなく、モララーを睨みつけている。

( ・∀・)「欝田ドクオ、津出ツン」

(;'A`)「な、なんも知りませんよ!」

ξ;゚-゚)ξ「逆に教えて欲しいくらいです」

ドクオは名前を呼ばれ慌てて首を左右に振り、ツンはその隣で気丈に言い返した。
又三郎を握り締める腕を見ながら、ドクオは彼女の勇気に感心する。

先程ギコはモララーの目を、見透かすような、と言った。
自分に向けられてその感想が身に染みて分かる。
黒目が大きいくせに、全く感情が読み取れない。
揺らぐことも無くこちらを見据えてくる。
深淵のような黒。
この思考も全て汲み取られているかのようだ。

(;'A`)(この人は)

怖い。

ぞわぞわと背筋を這う悪寒。
自分たちが考えるには到底及ばない考えを持っている。
そんな予感がドクオを振るわせた。

(;'A`)(でも!)

こんな状況を作り出したのは自分たちではない。
そんな冤罪、たまったものではない。

唇をかみ締めて、ドクオはツンと同様に、モララーを精一杯に睨んだ。

( -∀-)「そうか」

モララーが目を瞑る。
瞬きのようなその一瞬。


(#,,゚Д゚)「せぇっ!!」


ギコの大剣が、喉にかかっていたモララーのスピアを弾いた。
その軌跡が、ギコの右頬から耳に掛けてを走り、赤い線を描く。

( ・∀・)「…」

モララーの表情がほんの少しだけ、凍るような怒気を含む。
体勢を立て直そうとスピアを握りしめた。

(#^ω^)「させませんお!!」

後ろでギコを支えていたブーンが、二人の間合いに推し入ってきた。
青く揺らめく拳でモララーのスピアを無理矢理押しのける。
掌底で更に弾かれ、スピアがモララーの手から抜けようとした。

川 ゚ -゚)「!!」

その、脇。
モララーの背後から、ブーンめがけて刃が下ろされる。

(;^ω^)「くっそ…!」

やはりクールの方が断然に早い。
慌てて身を捩ると、今度はぎりぎりの所でその刃をかわしきる。
しかし。

( ・三・)「ここで死ぬか、ギコ、内藤ホライゾン」

最早その口元にすら笑みも無い。

(;゚ω゚)(やば…っ)

(;,,゚Д<)「がっ…!」

ギコの身体が横に吹っ飛んだ。
スピアでの攻撃ではない。
モララーの右足が、ギコの左顔面を捉えたのだ。

(;゚ω゚)「のわぁ!!」

そのすぐ横にいたブーンごと、モララーは足を振りぬく。
男性二人を蹴り抜いて、落ちたスピアを回った反動で蹴り上げると、右手でばしりと柄を持ち直した。

( ・三・)「そうだよギコ、調べていたさ。僕はヒトに興味がある。
     ヒトほど面白い研究対象は無い。何もかもが未知数なのだからね」

倒れたギコの真横に、スピアを突き立て。
モララーは床に倒れる二人を見下しながら、目を細めそう言い放つ。

( ・三・)「…解剖学も学んでいた所だ。君たちを開きにしてしまうのも面白そうだな」

スピアが、振り上げられる。


****





PR

Comment

お名前
タイトル
E-MAIL
URL
コメント
パスワード

× CLOSE

ブログ内検索

プロフィール

HN:
****
性別:
非公開

忍者カウンター

× CLOSE

Copyright © ( ^ω^)個人的まとめのようです : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]